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「リアルスティール」 ★★★★(4.0点/5.0点)

127分/アメリカ(2011)

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 ロボットがボクシングというなんとも言い難いプロットでファーストインプレッションはいまいちな感があったが、ふたを開けてみればザッツエンターテイメント!!極上のエンタメだった。

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 憂き目のロボットボクサーのチャーリーは元ボクサー。ある日、元恋人が姿を消したため、その恋人との間の息子マックスを親権を売るという約束付きで預かる事になる。お金のため嫌々ながら引き受けるチャーリー。パーツを物色しに行った廃材置き場で偶然マックスがロボットを発見する。そのロボットATOM(アトム)はスパーリング用のロボットだった。マックスは自分のロボットとしてボクシングに出すと言ってきかない。そんなの闘えるはずがない・・・そう思うチャーリーだが次第にマックスによって心動かされていく。

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 とにかくこれぞエンタメという出来。盛り上げて盛り上げては盛り上げる。極上の娯楽作だ。そして様々な要素が良い塩梅で混ざり合っている巧みな構成・演出にも脱帽。ショーン・レヴィはこの手の作品を撮るのが本当に巧い。
 まず序盤からチャーリーがどうしようもないボンクラという演出が続く。ヒュー・ジャックマンというとマッチョイケメンのイメージがものすごく強いが、本作では稼いだお金は見境なくロボットに使う、マックスよりロボット優先と、とんでもなくダメな野郎(笑)。しかしながらこの落としが深々としている事により、感情移入しやすく、ラストのカタルシス的展開に大感動が生まれる。ベタだが実に理にかなっている。しかもそのラストの演出も分かり過ぎてて観ている私はテンションがメーターを振り切って爆発!ついでに涙腺決壊でとんでもない事になってしまった。言ってしまえば叫びたかったほど(笑)。とにかくラストの燃えさせ方は異常。底辺から這い上がった弱小ボクサーがチャンピオンに挑む、言ってしまえば完全にロボットボクシング版ロッキーだが、そこに“溜めて打つ”という超絶的に胸アツな描写を持ってきている。どういう事かと言うと、チャンピオンのロボットのゼウスと対決をしている最中にアトムの音声認識系統が故障。本来の機能であるシャドー機能を活かしてチャーリー本人の動きをトレスしてラウンドをつなぐことに。そこでチャーリーの取った戦法が、チャンピオンのパンチを真正面から受けながらもとにかく溜めてその際に生まれた隙に一気に攻勢に出るというものだった。この溜めて打つ戦法、日本のロボットアニメなどにも良く見られると思う。例えば「敵の弱点を突きたいけど残弾が少ない、だから引きつけてタイミングを見計らって・・・ここだ!」という感じ。これはグッとくるでしょ!来ないやついる?(笑)。個人的にはその際のチャーリーの「坊主行くぞ」という台詞でものの見事に涙腺が打ち砕かれて、それ以降エンドロール終盤まで泣き続けてしまうという(笑)。良いカウンター喰らったと思う(笑)。

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 本作、観賞中は全編にわたってどことなく懐かしさを感じていた。というのも、小学生くらいの男の子が喜びそうな要素に溢れかえっているのだ。例えばロボットに名前が付いている事。これはかなり親しみやすくなるし、昔自分の作ったキャラクターに名前を付けたりしていた事を思い出してほっこり(笑)。更にそのロボットの繰り出す攻撃にも技名が付いていて、それを音声認識で繰り出す演出。これは特にグッとくる。ポケモンやらデジモン世代の方ならよくわかっていただけるだろう。また、それに伴う子供ならではの所有欲もリアルで懐かしい。マックスはアトムを発見した後にひたすら僕のロボットだと言い続けていたが、この“僕の”という所がミソで、子供は言葉には出来ないけどとにかく自分の何かが欲しい感情を内包しているように思う。私も自分のモビルスーツとかゾイドが欲しかった時期があった(笑)。仮に本作を子供のころに観ていたら確実に多大な影響を受けたことだろう。

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 私は本作が2012年の映画初めになったわけですが、それにふさわしい作品だったなぁと。心から燃えて感動しました。あ、ちなみに劇中に登場したロボットの中で個人的に一番好きなのはノイジー・ボーイです。戦国武将的な甲冑モチーフのデザインと、あのもろに外国人センスな日本語「超悪男子」がすごく好き(笑)。
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テーマ : 特撮・SF・ファンタジー映画
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2012-01-26 : 洋画・SF : コメント : 0 : トラックバック : 0
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「ミッション:8ミニッツ」 ★★★★☆(4.5点/5.0点)

93分/アメリカ(2011)

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 デヴィット・ボウイの実の息子で、初の長編作品の「月に囚われた男」では溢れんばかりの才能を発揮したダンカン・ジョーンズ。彼の長編第2作目が早くも登場。こちらも才能を感じずにはいられない傑作であった。「映画通ほどダマされる」というフレーズはどうかと思うが・・・

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 コルター・スティーブン大尉(ジェイク・ギレンホール)は列車の座席で目を覚ます。向かいの席にはクリスティーナ(ミシェル・モナハン)と名乗る女性が座っており、コルターのことを知っているようだが、コルターの方は彼女のことを全く知らない。何が何だかわからぬまま窓に目を移すコルターだったが、窓に映った自分の顔が全くの別人であることに気が付き驚愕する。あまりの事にトイレに逃げ込むコルター、しかしそこで突然爆風に呑まれ気を失う。再び目を覚ますとそこは奇妙なカプセルの中だった。ますます混乱するコルター。すると目の前のモニターに軍服を着た女性が映し出された。女性はコリーン・グッドウィン(ヴァラ・ファーミガ)と名乗り、事の真相を問いただすととんでもない返答が。なんとコルターは死者の死ぬ8分前の意識に潜入することができるプログラム、“ソース・コード”の訓練に参加させられ、シカゴ郊外で起こった列車爆破事件の被害者の意識に潜入していたのだ。彼女はコルターに列車爆破までの8分間で爆弾と犯人を見つけ出してほしいと改めて依頼する。

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 最初に本作の情報を調べていた際、コテコテのSFサスペンスを期待していたのだが、実際本作を観賞してみると、いい意味で裏切られた。本作の根底に眠っているのは人生に対する愛だったのだ。
 本作をジャンルで分析するとしたら、SF、サスペンス、ドラマの3つの分野が含まれていると言える。これらはどれが主張するでもなく絶妙なバランスの元構成されている。

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 まずSFの部分、本作はソースコードというプログラムを使い、何度も死者の死ぬ直前の8分間に主人公の意識を飛ばし、徐々に謎を解き明かしていくという事がSF的に核となっている。このように何度か過去に戻って同じ時間を繰り返すというプロットの作品は数多くあり、代表を挙げるとすれば「12モンキーズ」や「バタフライ・エフェクト」などがそうであるが、これらとは一味違った作風となっている。なぜかというと、本作には量子力学が絡んでくる。パラレルユニバースという考え方で、主人公が潜入する8分間はそれぞれ平行する別の世界の意識であるため、何度も繰り返すことができるというものだ。このパラレルユニバースがラストに重要な影響を及ぼしている。
 次にサスペンス、主に爆弾のありかと犯人探しがメインになるが、多数の容疑者の中、少ない手がかりを活かした犯人探しの描写等が非常に秀逸で見ごたえのあるものになっている。主人公が潜入できる時間が8分間と決まっていることもあり、タイムリミットサスペンスの緊張感も中々のものだ。また、それを盛り上げる音楽にも注目してもらいたい。本作のオープニング曲などからいい意味で古臭い、70年代、80年代のサスペンス映画を彷彿とさせるような楽曲ばかりで非常に渋くてかっこいい。

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 最後にドラマ。全てがこのドラマパートに集約されている。初見の場合確実に観客は混乱すると思うのだが、終盤に差し掛かろうというところで本作のあらすじの主軸である爆弾犯を探すというパートがあっさり終了してしまう。「残りの時間何すんの??」という疑問が浮かぶが、その後の展開に私は驚いた。犯人を見つけるミッションに出向く前に自分が戦場で瀕死の重傷を負い、生命維持装置で何とか命をつないでいることを知ってしまい、ミッションを終えてもその先に未来が無いと悟る。そんな主人公が犯人を発見しカプセルに帰ってくると、グッドウィンにもう一度だけミッションをやらせてくれと頼む。主人公は直前のミッションで犯人を見つけ、車も突き止めたものの、列車の乗客は救う事が出来なかった。そのことを悔やんでいたのだ。クリスティーンはもちろんのこと、周りの乗客も一人一人に爆破事故以降の人生があった!それを新聞の記事で見るような犠牲になった人数という数字だけの存在にしてはいけない!彼らの人生も愛すべき存在なのだ!そう気がついた末の頼みだった。このシーンに本作の真のテーマが凝縮されている、実に感動的で素晴らしい展開だ。そしてラスト、主人公は最後のミッションに挑み無事目的を成し遂げ、ついにタイムリミットの8分を迎える。が、カプセルに戻されることは無かった。彼はクリスティーンとともに新たな人生を歩みだす。このラストの部分が前に述べたパラレルユニバースの理論で見事に絡み合っている。

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 やはりダンカン・ジョーンズは類稀なる才能とセンスを持ち合わせていると改めて認識させられる。また、前作もそうだったが、低い予算の中でどうやりくりするかをしっかり把握できているため、無駄の省き方が実に理にかなっている。演出力・構成力(本作は脚本が巧い事も影響している)も見事だ。今年で40歳というまだまだ若手な彼には今後も大いに期待が持てる。監督に言いたい、今後も「すべてうまくいく。」

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           ミシェル・モナハンきれいでしたね~。服装も個人的にすごいツボでした(笑)

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2011-11-19 : 洋画・SF : コメント : 0 : トラックバック : 0
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「カウボーイ & エイリアン」 ★★★(3.0点/5.0点)

118分/アメリカ(2011)

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 「世界侵略:ロサンゼルス決戦」同様公開日が若干延期になっていた本作だが、ようやく公開された。「アイアンマン」シリーズのジョン・ファヴローがメガホンをとり、ロン・ハワードとスピルバーグが製作に名を連ねている。

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 左腕に奇妙な腕輪をした男(ダニエル・クレイグ)が荒野のど真ん中で目を覚ます。自分が何者か全く覚えていない男は情報を得るため近くの町へ。しかしその町はダラーハイド(ハリソン・フォード)という人物が支配する町だった。そこで自分がジェイク・ロネガンという名前だと判明するが、記憶をなくす前にダラーハイドの金を盗み、指名手配されていることを保安官の口から知る。ジェイクは拘留され、連邦保安官に引き渡される予定だったが、突如町の空に謎の飛行物体が飛来。すると同時にジェイクの腕輪から眩い青い光が発せられる。

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 本作はいわば、“カウボーイとエイリアンを戦わせてみたかったから戦わせてみたよ映画”である。まぁ原作のグラフィックノベルからしてただそれだけの内容なのは分かるが、映画(映像化)としてもいまいち盛り上がっていなかったように感じる。ファヴローの演出等も非常に手堅く、アイアンマンの時のような勢いも感じられなかったし、手堅すぎてギャグっぽい部分がことごとく滑っていたのもいただけない。よって映画としての完成度も微妙なところだ。
 しかし本作、キャラクターの描き方とキャスティングが非常に良かった。それぞれの位置づけ、性格、台詞の一つ一つを取ってみても丁寧に練られたこだわりを感じる(オリヴィアのキャラクターを除く)。どのキャラも印象的で活き活きとしていたが、特にダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード、サム・ロックウェルの演じていたキャラクターは面白く、個人的にかなりハマってると感じた。
 また、本作は戦闘シーンの演出も良かったと思う。西部劇っぽさはあまり感じなかったものの、火薬を大量に使った序盤の町でのカットや、中盤以降の荒野でのカット等見ごたえがあった。俳優のアクションシーンではダニエルはもちろんのこと、ハリソンも予想をはるかに越えて動いていた(たぶん本人があれくらいじゃないと納得しないからだとは思いますけど。)のも好印象。あの歳であの馬さばきとか結構観てると燃えます(笑)。

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 本国でコケたと聞いた時はかなり不安だったけど、いざ観賞するとそんなに悪い作品じゃないと思いました。好きな俳優がキャストに含まれているのならキャラ目当てで観に行っても損はないかと。あと見ごたえのあるシーンは多いので、エンタメとしても及第点ではないでしょうか。ちなみになんですけど、ジェイクのパンツスタイルって「荒野の七人」のマックイーンへのオマージュなんですかね。

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          オリヴィアさん相変わらず美しすぎるんだけど、終盤のあれはないよねー(笑)

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2011-11-05 : 洋画・SF : コメント : 0 : トラックバック : 0
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「猿の惑星 創世記」 ★★★★(4.0点/5.0点)

106分/アメリカ(2011)

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 ティム・バートンによる「PLANET OF THE APES/猿の惑星」以来10年ぶりとなる猿の惑星シリーズの新作。本作は68年の1作目よりも前の時代の地球を舞台に、猿による人類に対する侵略が描かれており、シリーズのリブート作品になっている。

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 アルツハイマーの症状に悩まされる父を持つ薬物研究者の主人公ウィル(ジェームズ・フランコ)はある新薬を開発する。それをチンパンジーに投与する実験を行い見事に成功したものの、副作用で凶暴化した末に死亡。そこで会社側に新薬の研究を打ち切られてしまう。しかしそのチンパンジーには生まれたばかりの子供がおり、ウィルが引き取り手になることに。ウィルはシーザーという名前を付けそのチンパンジーを育てていくが、やがてシーザーは母親から遺伝した新薬の効果で知能が急速に発達していく。

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 本作はシリーズもののリブート作品としては非常に完成度の高い作品だった。それまでのシリーズとは微妙に設定が異なってはいるものの、1作目に繋がっていく流れがしっかり描かれていた。また、コーネリアスが赤ちゃんチンパンジーとしてチラッと登場するのもシリーズファンには嬉しいところ。そして本作中最も注目すべきは主役がジェームズ・フランコの役所ではなく、まぎれもなくチンパンジーであるということ。タイトル通り猿が主役なのだ。本作はシーザーをはじめ、登場する猿たちは皆CGによって表現されている。このCGのレベルが非常に高いので、猿と言えどもそれぞれ細かな表情が見て取れる。特に主役のシーザーは人間の顔のモーションをキャプチャーしているということもあり、彼の心に渦巻く人間に対する気持ちや葛藤が繊細に表現されている。それもあってか、本作を観ているものは物言わぬチンパンジーにいつの間にか感情移入してしまうという不思議な現象が起こるのだ。

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 本作、前半は割と平坦にシーザーの成長を追っているだけで、カット割りもざっくりしておりなんとなく不安に思いつつ鑑賞していたが後半は一転、徐々に盛り上がっていく構成が見事だった。特に最高潮だと個人的に感じているのは、終盤手前のシーザーたちが施設を抜け出すカットと、ラストカットのアメリカ杉を力強く登っていくシーザーを描写したカットだった。まず前者、物言わぬ猿と先程は書いたが、厳密にいえばシーザーは違う。彼が人間に対する怒りを爆発させ、猿たちを率いて施設を抜け出し、侵攻を開始しようという場面で人間に対して「NO!」という言葉を口にして拒否行動を取る。これは事前に人間と親しくし、理解し合っていたシーザーだから発することができたのだが、彼の決意の表れをたった一言でズバリ表現した素晴らしい演出だと思う。観ていて凄まじくテンションが上がった。そして後者、ゴールデンゲートブリッジで警官隊と死闘を繰り広げたシーザー率いる軍団は何とかそれを切り抜け自然公園にたどり着く。そしてついに自由を手に入れたシーザーがウィルの許可を得て力強くアメリカ杉を登っていくという場面。本作のまさにラストカットなのだが、ここはシーザーに感情移入しているならまず号泣する場面ではないだろうか。ウィルとの友情を育んではいたものの、人間に失望し、決意を固めたシーザーがすべてのしがらみを振り切ったことを象徴する素晴らしいカットで、本作の核となっていることは間違いない。そして重ねて言うが、このカットは個人的に盛り上がりが前者よりもまして最高潮に達したカットでもある。ラストカットでここまで盛り上がる作品は中々お目にかかれない。

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 全体的に丁寧な作りでシリーズの名前に頼り切っておらず、よく出来た作品でしたね。あと、指摘はしたものの、よく考えると前半の平坦なドラマも後半への布石なので全然気にはならないかなぁと思います。
 あっ!本作でどうしても許せない部分があります!それは戸田奈津子のカス字幕!そこだけ何とかしてくれー(笑)

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2011-10-25 : 洋画・SF : コメント : 0 : トラックバック : 0
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「トランスフォーマー ダークサイド・ムーン」 ~マイケル・ベイの地球侵略~

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 実写版トランスフォーマーシリーズ3作目にして完結編。シリーズ初のデジタル3Dでの公開となった。言わずもがな今回もマイケル・ベイがメガホンを取り、前作、前々作以上に映像の見どころが多く、お金の掛け方も尋常じゃない。キャストも地味に豪華で、前作キャスト(ヒロイン以外)にプラスしてフランシス・マクドーマンドとジョン・マルコヴィッチが出演している。が、しかし映画としては・・・大作なのに万人にオススメはできない。

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 1969年、アポロ11号が月面着陸に成功し、人類初の偉業を達成したが、その裏であるミッションが遂行されていた。それは月の裏側に不時着した宇宙船(もちろんオートボットの)の調査だった。アポロの乗組員は難なく宇宙船に潜入、調査を行い地球に帰還、その後40年間政府はその事実を隠し続けた。そして現代、前作リベンジで倒されたと思われたディセプティコンが復活、その復活の裏に何かあると睨んだオプティマスは任務で訪れたチェルノブイリで偶然月の宇宙船の部品を発見する。オプティマスは自分たちに情報を公開しなかった政府を問い詰め、月の宇宙船の位置を特定し、現地に向かうことに。しかしそれはディセプティコンによる巧妙な罠だった。

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 ベイやん、もといマイケル・ベイは映画ってものを分かってんのか?大体何この雑な展開、小学生でも考えられそうじゃない?ベイやん「今回は真面目に脚本作ったよ(ドヤっ 」← えっ(笑)。新恋人?んなもんいなくても物語は成立するわ!・・・・・しかし本作にとってそんなのは些細な事で、それを補って余りある凄まじいエネルギーを感じられる作品だ。私にとって紛れもない大傑作である。
 冒頭でも書いたが、本作は映画としては全くと言っていいくらい成立していない。ベイはシーンごとに脚本を分業するらしいのだが、今回はそれが際立っており、全体的に散漫でぶっ飛んだ展開が目に付く。そういうわけで本作はシリーズ中最も突っ込みどころが多く、それに関しては各所でこれでもかというくらいボコボコに突っ込まれているので、ここではあえて良かった点を中心に紹介する。

トランスフォーマー ダークサイド・ムーンの良かったところ!
それは「ベイ節」と彼の映画作りに対する探究心だ!

てことはベイが大っ嫌いな奴はだめじゃねーか!って、そうです。そういう人は観ない方が良い・・・
 ベイ節とは、すなわち「爆破!」「お下劣」「悪趣味!」の要素の事で、本作にはそれら全てがテンコ盛りで消化不良間違いなし(笑)

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 まず「爆破」について。TFシリーズにおいて、ベイはオートボット達はCGでも爆破シーンは実写を使うことに拘った。シリーズ中ではリベンジが最も火薬量が多く、終盤の砂漠での爆破シーンは圧巻である。対して本作はかなり控えめで、下手をするとシリーズ中最も火薬量が少ないかも・・・しかし特筆すべきは本作の後半はシカゴの街中が舞台という事だ。つまり街中で文字通りドンパチを繰り広げるわけで、許可を取るのも当然困難、更にはディセプティコンによって侵略された街並みを作る美術スタッフも相当な仕事を強いられたことだろう。本作は限られたスペースの中で爆破するという面では相当に特化している。これはベイならではじゃなかろうか。また、爆破と合わせて終末感あふれる市街地の美術にも注目してもらいたい。
 「お下劣」について。ベイはどの作品においてもしょーもない下ネタを脚本に絡めたり、しょーもないカメラワークで女優を撮ったりする。本作ではそれがロージー・ハンティントン=ホワイトリーに向けられたようで、彼女のケツのアングルとかばっかでやたら映したがる。ベイは尻フェチなのだな、うん。まぁしょーもないネタは嫌いじゃないので個人的には良いかな(笑)。でもロージーは好きじゃない。
 「悪趣味」について。メジャータイトルでできないことができるからなのか、趣味なのかは良くわからないけど、たまにスプラッターとかホラー映画の制作を務めることがあるベイやん。彼の頭の中はきっとそういう悪趣味なもので一杯なのだろう。でも人のスプラッター・ホラー映画の製作ばっかじゃ満足できん!俺の撮ってるメジャータイトルにどうやってそういうのいれたらいいんや!てな感じでちょうど良かったのだと思われるが、TFシリーズのロボット同士の戦闘シーンは妙にエグい。毎度恒例だが、オプティマスの容赦のない言動(顔をもいでやる!とか)、そして脊髄を引っこ抜いたり腕ちぎったりとやりたい放題(笑)。更に本作では前作・前々作では描かれなかった、人間に対するディセプティコンの攻撃も描かれている。直接的ではないものの、敵の発する光線を受けた人間が宇宙戦争のあれの如く塵と化したり、骨だけになってしまうなどどこまでも容赦ない。逆にこれほど徹底されると彼の仕事ぶりに感心してしまう(笑)。

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 ここまでベイ節について書いてきたが、ここからは真面目に彼の映画に対する探究心について書いていこう。彼を一言で言い表すなら、頑固者であり努力家という言葉が当てはまると思う。本作を制作するにあたって、始めは3Dで撮影する気がなかったが、かのジェームズ・キャメロンの強い勧めでやってみようという気になったらしい。しかしやると決めてしまったら徹底的にそれを追求するのがベイのやり方で、今回も約1年3Dについての勉強をした上で制作に臨んでいる。本編を観るとやはりそれだけのことはあって、3Dをしっかり活かした見せ方や演出に目を見張るものがある(相変わらず戦闘シーンの分かり辛さは健在だが)。また、撮影技法に関しても彼は毎度凄いのだが、本作はそれが特に顕著。特に終盤、特殊部隊がシカゴのビルの間をモモンガのように滑空するシーンは凄まじく、そして素晴らしかった。撮影では本編内のようにウイングスーツを着て空を滑空して楽しんでいるチームにコンタクトを計り、OKをもらったという。そして彼らの頭に3Dカメラを付けて実際にシカゴの上空からダイブさせ、撮影した。その映像は圧巻で、ダイバー主観の視点から見下ろすシカゴの街並みは迫力満点で絶景そのもの(同じような滑空シーンがトゥーム・レイダー2にもあったような気がするけど、あっちは3人称視点だったっけ)。シカゴ上空での滑空許可に1年ほど時間がかかったらしいが、シカゴ側もこれほどのシーンを撮れたことで納得せざるを得ないだろう。また、1年も粘ったベイの頑固さにも脱帽だ。
 頑固ということはすなわち自分の目標とするビジョン、芯が通っているという事だ。ましてベイは我が強いため、何としても自分の意思を通そうとする。それは時に問題に発展する事もあるが、乗り越えれば本作の滑空シーンのように必ずと言っていいほど良い結果が出る。だから彼の映画はたとえ映画としてはつまらなくても、部分的にはとんでもなく努力して追求した結果が伴ったシーンが見受けられ、それがなんとなく観ている観客にも伝わってくる。私はそれこそがベイ映画の醍醐味だと思う。

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 ベイが監督を務めるTFシリーズはこれにて完結だが、どうやら4作目の企画も進んでいるらしい。主役候補にはジェイソン・ステイサムが挙がっているとか。今後の展開に期待。
ベイの今後は良くわからないけど、これからも頑固でいてほしいものだ(笑)。
 ちなみに全然関係ないけど、個人的に本作中最もかっこいいと思ったトランスフォーマーはサウンドウェーブのロボ形態でした。一瞬しか映らないけどね(笑)。次がショックウェーブ。

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          ↑サウンドウェーブ(上)ショックウェーブ(下)

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