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「BIUTIFUL ビューティフル」 ★★★★(4.0点/5.0点)

皆さまお久しぶりです!これまで私の都合(大学の関連)で本ブログの更新が滞っておりましたが、ようやく一段落ついたのでまた随時更新をしていきたいと思います。またお付き合いください。それでは復帰後一本目の感想を。

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148分/メキシコ=スペイン(2010)

「21グラム」「バベル」のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督による社会派ドラマ。主演はノーカントリーでアカデミー賞助演男優賞を受賞したハビエル・バルデム。本作でも彼は素晴らしい演技を披露している。

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 バルセロナ、そこには失業者と移民で溢れる裏の社会が存在していた。主人公ウスバル(バルデム)も裏社会に身を投じ、非合法な商売で金を稼ぎ、大事な娘アナと息子のマテオを養いつつ日々をやっとのことで生きていた。ある日ウスバルは体に痛みを感じ医者に診てもらう。検査の結果末期のがんが見つかり、余命2ヶ月であると告げられる。子供たちを残して死ぬことはできない思いから必至でお金の工面と、かつて薬物依存で別離した妻との関係の修復に努めるのだった。

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 私はイニャリトゥ監督作品に関しては「アモーレス・ぺロス」以外観賞しているが、「21グラム」、「バベル」に引き続き本作も非常に生々しい描写に溢れていた。カメラも全編手持ちで撮影されておりドキュメンタリー調のリアルな映像を味わうことができる。また本作はイニャリトゥ作品としては珍しく、群像劇という形態を取っていない。バルセロナという一つの街、そしてウスバルという一人の男を取り巻く出来事を描いている。それゆえに生々しさがより引き立っているように感じた。
 観賞前に情報をほとんど調べなかったが、本作には意外な要素が盛り込まれていた。それは主人公に死んだ人間が見え、話す事が聞こえてくるという能力が備わっていることだ。本作は主人公が死を避けられないという宣告をされてしまうが、これから死を迎えようとしている人間に死者が見えたり話す言葉が聞こえてくるという、実に皮肉なことのように思える。このスーパーナチュラルな要素は本作の中ではかなり浮いてしまっているが、ラストに重要な役割を果たすため、憎めない要素ではある。

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 本作、簡単に分析するならば、余命2カ月を宣告された一人の男が死ぬまでにどんな事をしたか。という非常にシンプルなプロットになっている。それゆえに個々の描写の持つ力が増幅され、全体的にかなり深みのある作品になっている。加えて主演のバルデムの演技が凄まじいため、主人公の死に対して抗う複雑で微妙な心境が実にダイレクトに観客にフィードバックされる。主演が彼でなければ本作は成立していないと言っても過言ではない。医者に死を宣告され、子供たちに残すお金を整理して死について納得しているように見えながらも、特殊能力に関する師の前では泣きながら死にたくないと漏らす。しかし日を重ねるにつれて体の衰えが生々しく描かれる。非常に残酷だが、命の大切さや生きる意味を考えさせられる。また、そういう意味で本作の核となるカットが終盤に設けられている。それまでずっと病気を子供たちに打ち明けられなかった主人公が、娘のアナに病気の事を悟られていた事実が判明し、改めてすべてを打ち明け、抱き合うシーンがあるのだが、ここでは思わずもらい泣きをしてしまった。このカットはマイクのせいか演出なのかは定かではないが、主人公の心臓の鼓動の音が聞こえてくる。まだ主人公がしっかり生きているという事を強調した素晴らしいカットだ。更にこのカットでは親子が抱き合うと書いたが、その抱き方が実にタイト。こんなに強いハグを感じ取れる映画を今までに観た事がないかもしれない。ベタだがとにかくこのカットは必見。

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 ラストの解釈は人それぞれだとは思うが、私に関して言えば、あれは主人公ウスバルの亡き父との会話だと思う。主人公は最後に娘に自分の両親の事を話して聞かせながら死んでしまう。その死後の描写で主人公と謎の青年が降りしきる雪の中、フクロウの死体の前で会話をするというカットがある。雪の描写は本編内で主人公が行けなかった旅行先を表しており、更にこのフクロウの死体の話を息子のマテオがしていた(既にご覧になった方は覚えているだろうか)事から私はこの雪原及びフクロウが現世、そしてその後主人公は謎の青年と共に歩き去ってしまうが、その歩いて行く先が天国などの世界ではないかと想像する。つまり分かりやすく言うと三途の川を渡るという事だ。だとするならば謎の青年はやはり主人公の亡き父で合点がいくのではないだろうか。
 
 本作、かなり感想にまとめるのが難しい作風だったので、文章の構成が滅茶苦茶です(笑)。一応書きたい事は書きましたが・・・。
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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

2011-10-16 : 洋画・ドラマ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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