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「ミッション:8ミニッツ」 ★★★★☆(4.5点/5.0点)

93分/アメリカ(2011)

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 デヴィット・ボウイの実の息子で、初の長編作品の「月に囚われた男」では溢れんばかりの才能を発揮したダンカン・ジョーンズ。彼の長編第2作目が早くも登場。こちらも才能を感じずにはいられない傑作であった。「映画通ほどダマされる」というフレーズはどうかと思うが・・・

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 コルター・スティーブン大尉(ジェイク・ギレンホール)は列車の座席で目を覚ます。向かいの席にはクリスティーナ(ミシェル・モナハン)と名乗る女性が座っており、コルターのことを知っているようだが、コルターの方は彼女のことを全く知らない。何が何だかわからぬまま窓に目を移すコルターだったが、窓に映った自分の顔が全くの別人であることに気が付き驚愕する。あまりの事にトイレに逃げ込むコルター、しかしそこで突然爆風に呑まれ気を失う。再び目を覚ますとそこは奇妙なカプセルの中だった。ますます混乱するコルター。すると目の前のモニターに軍服を着た女性が映し出された。女性はコリーン・グッドウィン(ヴァラ・ファーミガ)と名乗り、事の真相を問いただすととんでもない返答が。なんとコルターは死者の死ぬ8分前の意識に潜入することができるプログラム、“ソース・コード”の訓練に参加させられ、シカゴ郊外で起こった列車爆破事件の被害者の意識に潜入していたのだ。彼女はコルターに列車爆破までの8分間で爆弾と犯人を見つけ出してほしいと改めて依頼する。

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 最初に本作の情報を調べていた際、コテコテのSFサスペンスを期待していたのだが、実際本作を観賞してみると、いい意味で裏切られた。本作の根底に眠っているのは人生に対する愛だったのだ。
 本作をジャンルで分析するとしたら、SF、サスペンス、ドラマの3つの分野が含まれていると言える。これらはどれが主張するでもなく絶妙なバランスの元構成されている。

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 まずSFの部分、本作はソースコードというプログラムを使い、何度も死者の死ぬ直前の8分間に主人公の意識を飛ばし、徐々に謎を解き明かしていくという事がSF的に核となっている。このように何度か過去に戻って同じ時間を繰り返すというプロットの作品は数多くあり、代表を挙げるとすれば「12モンキーズ」や「バタフライ・エフェクト」などがそうであるが、これらとは一味違った作風となっている。なぜかというと、本作には量子力学が絡んでくる。パラレルユニバースという考え方で、主人公が潜入する8分間はそれぞれ平行する別の世界の意識であるため、何度も繰り返すことができるというものだ。このパラレルユニバースがラストに重要な影響を及ぼしている。
 次にサスペンス、主に爆弾のありかと犯人探しがメインになるが、多数の容疑者の中、少ない手がかりを活かした犯人探しの描写等が非常に秀逸で見ごたえのあるものになっている。主人公が潜入できる時間が8分間と決まっていることもあり、タイムリミットサスペンスの緊張感も中々のものだ。また、それを盛り上げる音楽にも注目してもらいたい。本作のオープニング曲などからいい意味で古臭い、70年代、80年代のサスペンス映画を彷彿とさせるような楽曲ばかりで非常に渋くてかっこいい。

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 最後にドラマ。全てがこのドラマパートに集約されている。初見の場合確実に観客は混乱すると思うのだが、終盤に差し掛かろうというところで本作のあらすじの主軸である爆弾犯を探すというパートがあっさり終了してしまう。「残りの時間何すんの??」という疑問が浮かぶが、その後の展開に私は驚いた。犯人を見つけるミッションに出向く前に自分が戦場で瀕死の重傷を負い、生命維持装置で何とか命をつないでいることを知ってしまい、ミッションを終えてもその先に未来が無いと悟る。そんな主人公が犯人を発見しカプセルに帰ってくると、グッドウィンにもう一度だけミッションをやらせてくれと頼む。主人公は直前のミッションで犯人を見つけ、車も突き止めたものの、列車の乗客は救う事が出来なかった。そのことを悔やんでいたのだ。クリスティーンはもちろんのこと、周りの乗客も一人一人に爆破事故以降の人生があった!それを新聞の記事で見るような犠牲になった人数という数字だけの存在にしてはいけない!彼らの人生も愛すべき存在なのだ!そう気がついた末の頼みだった。このシーンに本作の真のテーマが凝縮されている、実に感動的で素晴らしい展開だ。そしてラスト、主人公は最後のミッションに挑み無事目的を成し遂げ、ついにタイムリミットの8分を迎える。が、カプセルに戻されることは無かった。彼はクリスティーンとともに新たな人生を歩みだす。このラストの部分が前に述べたパラレルユニバースの理論で見事に絡み合っている。

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 やはりダンカン・ジョーンズは類稀なる才能とセンスを持ち合わせていると改めて認識させられる。また、前作もそうだったが、低い予算の中でどうやりくりするかをしっかり把握できているため、無駄の省き方が実に理にかなっている。演出力・構成力(本作は脚本が巧い事も影響している)も見事だ。今年で40歳というまだまだ若手な彼には今後も大いに期待が持てる。監督に言いたい、今後も「すべてうまくいく。」

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           ミシェル・モナハンきれいでしたね~。服装も個人的にすごいツボでした(笑)

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テーマ : 特撮・SF・ファンタジー映画
ジャンル : 映画

2011-11-19 : 洋画・SF : コメント : 0 : トラックバック : 0
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